いつの日か、届くって信じてた。
貴方の答えは分からないけど、でも笑って好きだよって言える日を待ってた。
貴方を困らせないくらい、精一杯の笑顔で、言おうって決めてた。
ああ、死ぬんだなぁって思ったときに走馬灯で駆けたのは、やっぱり貴方との思い出だった。
――彼は誰だろう。
何でみんな、私と彼を昔からの知り合いみたいに言うんだろう。
どうして写真には私と彼が笑っているの?
ねえ、おかしい。私は彼を知らない。
私の記憶に、彼はいない。
「あの、ルルーシュ、ちょっといいかな」
「……ごめん、これから用事が、あって」
ルルは気を遣わしげに、いかにも申し訳なさそうな笑顔でやんわりと断った。
嘘だな。
そう思った。根拠なんてないけど、そう思った。
そしたら、急に泣きそうになったの。
どこかもどかしくて、嘘をついた貴方じゃなくて、何故か自分を責めてた。
今思えば、そこで怒ったりできなくてうじうじしている自分が嫌だったんだね。
昔、みたいに貴方にウソツキって怒鳴ったりできない自分を、きっと心が覚えてる思い出が怒ってたんだって、思うの。
それからすぐ、貴方を好きになった。
いつもルルを見てたよ。
いつもルルが好きで、いつもルルの事考えてた。
貴方に最期、伝えたかったのはそのこと。
貴方に会えて死ぬのなら、貴方に巻き込まれて死ぬのなら、ねぇ平気だよ。
ワガママを言えば、ルルの為に死にたかったんだけど。
ルルを守って、死にたかったけど。
でも、ごめんね。
きっとスザク君が、ルルを守ってくれるよね。
スザク君は、ルルが好きだよ。
憎んでも憎んでも忘れられないんだよ。ルルを好きって気持ち。
だから。
ごめんね。
泣かせてしまって、ごめんね。
でも
泣いてくれてうれしかった、だなんて言ったら、貴方は不謹慎だって怒るかな。
ありがとう、ルル。
貴方があの時言ってくれた言葉が、私の胸に落ちて、世界は暗く閉ざされた。
あれがルルの優しいウソだとしても、あの言葉は、私にとって